まん丸、メジャーへの道 4

まことか、うそか、あること、ないこと、てきとうに。話半分でご覧ください。 

2016.03.24

浦和

北関東、坂東太郎の異名を持つ利根川を挟んだ南と北、
埼玉県北部と群馬県南部あたりの地域を上武というそうです。
「かかあ天下とからっ風」で有名な上州の「上」と、
今の埼玉・東京・神奈川にあたる武州の「武」、
その国境ということで「上武」なんでしょう。

・・・イマドキ、かかあ天下は上州に限ったことではないようですがね。


その上武のあたり、上州・高崎と、
華のお江戸の北の玄関口・上野を結ぶ電車がございまして、
これを高崎線と申します。
今でこそ新幹線がぴゅーっとね、
高崎―上野間を約40分でいっちゃいますけど、
高崎線はそこを2時間弱かけて走るんです。
しかも、高崎を出てからビルが林立し始める大宮の手前くらいまでは、
平坦な関東平野をただただひたすらまっすぐ、
山を越えるでもない、トンネルをくぐるでもない、
駅周辺のなんの変哲のない町と田畑・雑木林が交互にダラダラと、
まったくもって面白みのない車窓からの眺めが続くんです。
まぁそこがなんとものどかでいいという方もいらっしゃいますが、
私だったら、のんびりぼーっと眺めているうちに、
グウスカピーなのは間違いない。


え~、あるよく晴れた春の平日の昼下がり、
上野方面行の高崎線普通列車が高崎駅を出発。
車両には点々とまばらに乗客のみなさん。
柔らかで暖かな春の陽光が車内に差し込み、
カタンコトンのリズムがあいまって、
なんとも心地よく眠気を誘ってきます。
案の定、すぐに、うっつら、うっつら…。

どれくらい恍惚のときが過ぎたでしょうか。
はっと我に返ると、長イスは8割方埋まり、
車窓の外には林立するビル・・・。

しまった! 寝過ごした!!

あわててあたりを見回すと
本を読んでいる初老の紳士が隣に座っております。
「あの~、すいません、今、どこでしょうか。」
とおそるおそる尋ねてみますと、初老の紳士は穏やかな口調で
「今、さいたま新都心駅を出たばかりですよ。」

あ~!!  熊谷で降りるはずだったのに!!

でも寝過ごしちゃったのだから、
今更ジタバタしてもしょうがない。

「お教えいただき、ありがとうございます。」
と照れ笑いを浮かべながらお礼を言うと、その紳士は
「ポカポカ暖かったからしょうがありませんな。
でも本当に気持ちよさそうに眠っていらっしゃいましたよ。」
と笑いながら返してくれました。
それがきっかけでしばしの間、
たわいもない会話を交わしておりましたが、
突然その紳士が
「そろそろ、花色木綿ですな。」
と申しまして。

「はぁ??」

「浦和(裏は)花色木綿。上武(丈夫)で暖かってね。」


おあとがよろしいようで。





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コメント

関東はほとんど馴染みがない地方なので、
こういう文章を読むと、自分が旅しているようで
おだやかな気持ちなりました。
しかも上品なオチで・・・。

もしかしてあなた、まん丸師匠の息子さん?

2016.03.24  たかのつめ  編集

たかのつめ様、父がいつも大変お世話になっております。
私、まん丸の息子の「まん福」と申します・・・
って、そうではありません。(笑)

ところで、お身体の具合、いかがですか?

旅はのんびり普通列車に限りますね。
車窓からの風景を眺めたり
窓開けて風や匂いを感じたり
うとうとしたり、途中下車したり・・・。
時間を無駄に使うことでしか得られない
旅の醍醐味を満喫できます。

新幹線や飛行機の旅は利便性を追求しすぎて
せわしなくっていけねぇ・・・って感じですねぇ。

2016.03.25  三流亭まん丸  編集

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しれ~っと戻ってまいりました。

ちなみに、「三流亭」を名乗られる諸先輩方とは
何も関係ありません。

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