まん丸、メジャーへの道 4

まことか、うそか、あること、ないこと、てきとうに。話半分でご覧ください。 

「お父さん、社会の宿題、教えてくれる?」
「何がわからないんだい?」
「憲法って何?」
「憲法っていうのは、国の統治の基本原理、
その組織と権限について定めた最高法規、かな?」
「難しくてよくわかんない。」
「その国に住んでいる人達の権利や自由を守るために
国がやってはいけないことについて、
国民が決めた一番重要な基本になる法律のこと、かな。」
「・・・なんとな~く、わかったような気がする。」
「じゃ、今度は、国語の宿題、教えてくれる?」
「いいよ、何?」
「矛盾っていう言葉なんだけど・・・」
「矛盾か。そうだなぁ。
たとえば、どんな剣の攻撃も通用しないバリアーと、
どんなバリアーも突き通す剣、どっちが強い?」
「剣?・・・いやバリア、いや剣? ん?! それ、おかしいよ!」
「そうだよね。そういうのを矛盾って言うんだ。」
「なるほど!じゃ、時間は貴重だから大切に使いなさいっていう
校長先生の長~い話は矛盾しているってことか!」
「あはは! そうだね。」
「ロン毛のお坊さんとか・・・」
「うん、うん」
「絶対に切れない電球を売る会社とか・・・」
「そう、そう」
「おすぎの顔したジャニーズJr.とか・・・」
「それ、いいね。」
「集団的自衛権とか・・・」
「・・・へっ? 」
「憲法9条には戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認が謳っており、その条文を文面通りに解釈すれば、その通りにしか受け取れない。だが朝鮮戦争や東西冷戦の激化など日本を取り巻く国際情勢から自分の国を守るための実力組織が必要となり、警察予備隊が創設された。警察予備隊は、保安隊、そして自衛隊へと発展的に改組されたが自衛隊の存在は戦力不保持を掲げる憲法9条に対して矛盾している存在ともとられかねないため、国家固有の権利として自衛権を認めるという国連憲章第51条を持ち出し、自衛隊を安定的に存在・運用するための根拠を導き出した。憲法9条と国連憲章51条の整合性をはかり今日まで続いた憲法解釈、これがすなわち

日本は憲法9条により、他を侵略する目的の戦争は永久に放棄する。そのための戦力は保持せず、そのための交戦権は認めない。だが、憲法条文には明文化はされてはいないが、国連憲章でも認められている国家固有の権利である自衛権は当然日本も保持している。ゆえに日本は2つの自衛権、「国を他の国からの武力攻撃から防衛する権利」である個別的自衛権と「他の国が武力攻撃を受けた場合、これに密接な関係にある国が被攻撃国を援助し、共同してその防衛にあたる権利」である集団的自衛権の両方を持ちあわせている。ただ憲法の制約上、日本に対する直接的な武力攻撃から日本を守るための最小限度の範囲の個別的自衛権しか行使せず、集団的自衛権は行使しない。

である。
この解釈により自衛隊は、国家固有の権利である自衛権のうち個別的自衛権を行使する為の実力組織として存在するので憲法違反ではないという、存在の安定的根拠を得、運用されてきたのだ。
だが、今、他の国を守る為に自衛隊が集団的自衛権を行使できるとすることは、個別的自衛権を行使するための実力組織ゆえに憲法違反ではないという自衛隊存在の根拠を根底から覆すことにはならないだろうか。
つまり自衛隊の存在が憲法違反でないならば集団的自衛権行使は認められず、集団的自衛権を行使するならば自衛隊の存在は憲法違反になる。
ゆえに現行憲法においては、自衛隊の存在の根拠と集団的自衛権の行使容認は矛盾している。」

「・・・。」

「憲法改正以外には、この矛盾を解消できません。」

「・・・。」

「第九十九条に

天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

とあるから、国務大臣は現行憲法を尊重し擁護する義務が科せられているわけだし、国務大臣で構成される内閣、そのトップである内閣総理大臣も当然同様の義務を負っていることはいうまでもない。

また第九十六条に

この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

第二項

憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。


とあることから、国会を構成する国会議員は99条にある憲法尊重擁護義務を負っていながらも、厳粛な信託によって選ばれた国民の代表者であるという理由から、尊重擁護しつつ必要に応じて改正することを発議する権限のみは与えられていることがわかる。
ただし、ここが重要なのだが、国会の権限は現行憲法の改正発議権限であり、現行憲法の破棄につながるまったく新しい憲法の内容を議論したりその制定を発議する権限は、どこをどう読んでも書いておらず、すなわちそんな権限は国会でさえ、与えられていない。
そしてもう1つ重要な点はこの改憲発議の権限は、国会だけに与えられた権限でありどこをどう読んでも、内閣、もちろん内閣総理大臣には与えられていない。
もう一度書く。 

内閣総理大臣には改憲発議の権限はない!

つまり安倍首相が一国会議員としてではなく、内閣・内閣総理大臣としての立場で改憲する意志を示せば、これは憲法99条の憲法尊重擁護義務違反であり、 また国会議員達が改憲ではなく新憲法について国会の正式の場で議論した場合、国会は憲法第96条違反、それに加えて国会議員は第99条の憲法尊重擁護義務違反にもなる。
まとめると、安倍首相が内閣として憲法改正を目指すのは憲法に対しての矛盾であり、国会議員達が改憲ではなく新憲法について議論するのも、憲法に対しての矛盾である。

・・・どうしたの? お父さん。呆気にとられちゃって。」

「なぁ、お前自体、矛盾してないか?」




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2015.03.31    編集

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